陳さんと同じように、1981年生まれの劉娟さんも帰省をためらっている。劉さんは懐が寂しいためではないが、友人から「行き遅れ」といわれている彼女は、無理やり結婚させられるのが怖いという。この2年間、帰省した時や両親との電話ではきまって「いつボーイフレンドをつれて帰って来るのか。いつ結婚するのか」と言われ、先日もいつ帰省するのかと電話してきた母親は、4つのお見合いを用意していると言った。「ひとりで帰省するのは本当に怖い」と劉さんは帰省に対してはしり込み状態だ。
陳さんや劉さんのように実家から離れで働き、春節に帰省したくないひとたちは中国で「恐帰族」と呼ばれる。あるサイトが実施した「どうして帰省して春節を迎えたくないのか」というアンケートでは、44%の人が「出費が多い」と回答。アンケートに答えた人の8割は独身の男女で、月収が4000万(約5万円)以下は9割を占める。調査ではわずか1割前後の人が出費は3000元以下だとしているが、多くの人が1万元(約12万円)が必要だと答えており、こうした統計から若者が帰省をためらっている理由は、懐が寂しい、婚姻問題、切符が買い難いことにあるようだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年1月20日