999.9元で荷車一台分の「ゴミ」を購入できる(写真)
やっかいなゴミの山に出くわしたら、逃げたくなるのが普通だ。しかし、ネットで一袋の「ゴミ」を買った人が広州茘湾のとある会社にいた。易さんはその送料も合わせてたった30元の「ゴミ」のことを、仕事のストレスを解消する最高の「癒し系」プレゼントだ」と楽しそうに教えてくれた。
その「ゴミ」は、実は外側の袋がゴミ袋だっただけで、中に入っていたのは「福袋」のようなランダムに選ばれた商品だった。小顔グッズ、美容フェイスパック、髪の毛用ブラシ、延長コード、ボイスコントロール機能付きのキャンドル、そして野菜・肉を切るときに手を保護する小さなツールまで何でも入っている。しかし、ついてない人は本当に「ゴミ」の山が当たってしまうかもしれない。
易さんが買った袋には、はさみ、携帯ストラップなどが入っていた。これらは「ゴミの専門販売」を行っているネットサイトで売っているという。サイトは細々とした商品を黒いゴミ袋に入れて販売し、値段はゴミ袋の大きさにより、19.9元から29.9元ほどだ。袋の中身を選ぶ事はできず、サイト側がランダムで決めている。易さんは「最初、『ゴミ』を買おうと思ったのは珍しかったからで、期待でワクワクして、商品が届くのを待っている期間がとても楽しかった。そして、届いたのは本当に黒いゴミ袋だったので、心底すごいなあと思った」と言う。易さんは単身広州に出て仕事をしており、日々のストレスも多く、「ゴミを買う」ことが一つの楽しみとなって、ストレスの解消になっている。「自分が何を買ったか分らないから、袋を開けるときはとっても楽しみで、テンションが上がる。これこそ、今流行の「癒し系」だよ」と言っていた。
「ゴミ」販売サイトの創設者、人々の好奇心を鷲掴み 1日に200~300の注文
ネットで販売されている「ゴミ」で最も高いのは999.9元で、その名も「荷車一台分のゴミ」である。「昨年末から、『ゴミ』の販売を行っているが、売り上げはどんどん上がっている。現在は1日あたり、200~300の注文がある」とサイトの責任者は言う。発案者の邱さんは「最初にこのアイディアを思いついたのは、若者の好奇心を掴むことができると思ったからだ。本物の『ゴミ』を送るときもあり、届いた人は自分の日々の行いが悪いせいだと、みんなの笑いを取ることもできる」と述べた。売っているのは「ゴミ」だと言っているが、商品は全て真新しいものばかりだ。邱さんは「これらの商品を買う人が求めているのは『好奇心や物珍しさで』、商品の質はそれほど気にしていない」と述べた。
ネットでは「『ゴミを売る』のは、大成功の営業戦略である。まだ『少年少女の心』を忘れられない、1980年代以降生まれの若者の心にピンポイントに当てはまったのだろう。販売しているのはゴミではなく、一種の『夢』である」との意見が寄せられた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月15日