昔から、「男大当婚女大当嫁(大人になれば男は娶り、女は嫁ぐべき)」と言われている。しかし、男女の比率がアンバランスになれば、娶るのも嫁ぐのも難しくなるのは当然だ。
韓国メディア報道によると、韓国では、結婚適齢期の男性が来年から激増、「花嫁さん探し」が困難になると予想されている。結婚適齢期にある韓国人の男女比は現在1.19対1だが、来年は1.23対1に達する見通し。また、最新統計データによると、インドでは、男性人口が女性人口に比べ約4千万人多くなっている。
一方、ロシアの悩みは、「女性人口上位の国」になりつつあることだ。今年3月に実施されたロシア国勢調査の結果によると、2002年に46.6%だった男性人口の割合は今年46.3%まで低下、結婚適齢期のロシア人男性は「供給不足」となっている。この現象の背景には、かなり特殊な原因がある。第二次世界戦争中、旧ソ連の戦死者は900万人に上り、その圧倒的多数が男性だった。また、酒好きのロシア人男性が心臓病にかかる割合はかなり高く、平均寿命は女性より短い。ロシアと同様、ニュージーランドでも「男性不足」が起こっている。労働力市場のグローバル化が進んでいることから、ニュージーランドの中年・青年男性は続々と米国やオーストラリアに出て行き、結婚・出産期のニュージーランド男性が「引く手あまた」の状態がもたらされている。
男女比のアンバランス状態は、一連の社会問題を招く原因だと専門家は指摘する。まず、配偶者を見つけることがますます難しくなる。次に、従来の家庭・社会の安定が脅威にさらされ、不倫や同性愛などの歪んだ社会現象が起きやすくなる。3番目に、労働力市場のバランスも失われ、国家の経済発展に悪影響を及ぼす恐れがある。
男女比のアンバランス現象は今や、各国の関心の的となっている。ある国では、男性が“売れ残り”、別の国では女性が売れ残っている。国際結婚という選択肢は、この問題を解決するための良い方法かもしれないが、大量の混血児が誕生することで、民族国家に新たな問題をもたらす可能性が高い。各国は、胎児の性別判定技術の濫用禁止や社会保障制度の見直しなど各種措置を講じて、国民の老後の生活を保障し、「子供を老後の保障とする」という伝統的な考え方の払拭(ふっしょく)に取り組んでいる。しかし、この問題が完全に解決されるまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。
「人民網日本語版」2011年6月16日