中国の海外出産ブーム 背景に一人っ子政策

中国の海外出産ブーム 背景に一人っ子政策。 中国大陸部の都市住民が、海外出産を選ぶ主な理由は、地域による関連制度・政策の差から生じる福利厚生の違いによる…

タグ: 一人っ子政策 海外出産

発信時間: 2011-07-25 11:11:15 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

▽現状=2010年、4万1千人の中国人妊婦が香港で出産

中国大陸部の大都市ではここ数年、海外出産がだんだんとブームになっている。子供にとって最も理想的な住民身分を得るためには、支払うべき費用も最高額にのぼる。

2001年までは、大陸部住民が外国や香港・マカオ地区で出産するケースは極めて少なく、ほかの県・市で第2子を出産するケースの方がかなり多かった。しかし、2001年を境に状況は逆転、香港・マカオ地区や海外で出産する妊婦の数が、他県・市で出産する人を上回った。

調査データにもとづく予測では、海外出産を選ぶ家庭のうち、香港を選ぶケースが最も多い。香港で出産した大陸部の妊婦は、2010年に4万1千人に達した。この数値は、2002年以降、年70%以上のペースで増え続けている。

▽米国での出産費用、社会扶養費20万元に相当

調査対象となった30世帯のうち、29世帯が香港で出産していた。香港の一般的な私立病院の出産費用をもとに計算すると、香港での出産には総額6万元から8万元かかる。これは、東莞市や佛山市で、計画出産違反者に課せられる罰金の4割から5割に相当するが、ほかの項目に関わる罰金は含まれていない。また、香港で生まれた子供は、信頼のおける、合法的で、社会的評判が高い身分を手に入れることができる。また、将来海外に赴く際には、より簡単でメリットの多い公共福利を享受することも可能だ。

調査を行った家庭のうち、米国での出産を計画したことがあるという家庭が2世帯あった。彼らはいずれも、現在の居住地で第2子をもうけた場合、「社会扶養費」という名目で20万元以上の罰金を払わなければならない。これは、米国での出産費用に相当する。「同じ金額を払うなら、子供がよりメリットの多い住民身分を手に入れる方を選ぶ」と彼らは口を揃えた。

「人民網日本語版」2011年7月25日


 

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