現代人の目が損なわれている原因は何か。
▽長時間、近距離で物を見る
北京大学医学部眼視光学研究センターの謝培英は、「目から活力を奪う主な原因は疲労だ。近視率が高まる児童、そして目の疲労やドライアイに苦しむ中青年の間で共通しているのは、目を過度に使うことだ」と指摘した。負荷のかかる作業を長時間続けると、目は疲労しやすくなり、視野がぼやける、目のかゆみ、ドライアイといった症状が現れる。また乱れた姿勢、コンタクトレンズの長時間使用、歩行中や乗車中の読書や電子製品の使用によっても、これらの症状を悪化させる。
▽目の衛生
目の調子が悪いと、習慣的に手でこすってしまいがちだ。ところが手に付着している細菌の数は最も多いという。米国の研究によると、洗っていない手には数十万個の細菌が付着している可能性があり、これにより各種の眼病、特に結膜炎等を引き起こしやすい。北京協和医院眼科近視治療センターの李瑩教授は、眼科医として20年間勤続しているが、眼病に一度もかかったことがない。その主な理由は、目をむやみにこすらなかったことだ。
▽目薬の乱用
仕事で疲れて眠気覚ましに使用し、目が血走りかゆくなる。目に不調を感じると、多くの人は目薬に頼りがちだ。しかしこうすることで、目の健康を損なう恐れがあるのだ。李教授によると、多くの目薬には防腐剤が使用されており、長期的に使用すれば角膜を傷つけるのみならず、症状に合わない使用により眼病が深刻化する可能性もある。
▽光汚染
インテリアに使用されるきらびやかなライト、室外のマジックミラー、自動車のライト等はいずれも、目の健康を損なう元凶だ。中国環境科学研究院環境汚染と健康研究室の聶静副教授は、「ガラスや鏡を設置した壁や大理石の床が反射する光、およびさまざまな色の光源は光汚染と呼ばれ、長時間の照射により網膜の刺激、目の疲れ、視覚の機能低下が引き起こされる。特にガラスや鏡の反射する光を長時間浴び続けると、白内障の発病率が高まる」と指摘した。
▽喫煙
喫煙により発生する一酸化炭素により、視神経の機能が著しく低下し、視力の低下を引き起こす。
「人民網日本語版」2011年8月5日