
上海の盧湾体育館で開催された見合い大会「愛情カーニバル」には、3000人を超える若者が詰めかけた。
「最大の問題はチャンネルがないこと」と考えている。家族や友人、同僚によって紹介された人なら信頼できると思っているが、周りにはそんなチャンネルはなかなか見つからない。「両親は故郷で暮らしていますから役に立ってもらえません。仕方がありませんね」。欣さんは北京の女性が羨ましい。「彼女たちの見合い日程はいつもぎっしり詰まっています。その全部が家族の紹介ですからね」。外資系の大企業では同僚の間でも遠慮があるので、彼女は同僚にそういうことを頼むのは恥ずかしく、気が進まない。ただ友人には条件を伝えて、数人の相手を紹介してもらったが、身長が足りないとか、仕事が安定していないとか、いまだに自分の条件に合う相手は見つかっていない。
それでも彼女は諦めていない。公園で行われている見合い大会にも行ってみることにした。ここでは相手の両親と直接対話ができるので、いくらか確実な情報が得られるという。最近流行っているネット見合いには、少し躊躇しているようだ。個人情報が漏洩される心配もあるし、登録の際に自分の性格について詳しく紹介することも苦手なのだ。「文章で書くよりも、直接会って話し合った方がマシです」と、話していた。
人生の旅路を歩める人
結婚について、彼女は十分に理性的で現実的な考えを持っている。客観的な条件が整っていれば、愛情は少しずつ育まれていく可能性があると考えている。結婚は人生に不可欠なステップだとは思わないが、それでも自分と手を携えて人生の旅路を歩んでくれる相手を渇望している。「私自身のためでなくても、せめて両親のためを思って結婚したいのです。両親はいつまでも、私の幸せな暮らしを願ってくれていますからね。将来、両親を老人ホームに入れることは考えていません。必ず夫と一緒に両親の面倒を見たいと思っています」と、語っていた。
さらに、「チャンネルは限られていますから、自分自身を変えて、チャンスを創る努力をします」と決意している。世紀佳縁という出会い系サイトに登録したし、週末には友だちと公園の見合い大会に行く約束をしている。「私は30前に、必ず私自身を嫁に出しますよ」と、微笑んだ。(孫雅甜=文馮進=写真)
「人民中国」より2012年1月15日