価格比較サイト「価格.com」
インターネットが発達して以降、電器店は日を追うごとに経営が苦しくなっている。現在では、店というよりは「展示場」という位置づけにさえなっているように思う。人々は電器店で商品を観察し、家に帰ってネットで購入する。ネットの方が店よりも安いからだ。ネットでは土地や店員のコストがかからないため、店舗よりも安い価格で商品を提供できる。
日本には「価格.com」という人気サイトがある。このサイトのサービスは分かりやすく、好評を博している。「価格.com」では、商品の一番安い価格を知ることができる。商品の型番を「価格.com」に入力するだけで、商品のスペックや購入者によるレビュー、全国にある各店舗での価格を知ることができる。サイト内で情報を確認した後は、リンク一本で購入もできるため、大人気のサイトとなっている。
消費者にとって、価格だけでなく、使用感やサービスの良し悪しも非常に大事な情報である。例えば、レストランを探す場合、価格以外に、その店がおいしいかどうかも気になるところだ。「価格.com」傘下のグルメサイト「食べログ」はそんな期待に応えてくれる。同サイトは2011年11月だけでも訪問数が3200万回を超えた。同サイトでは、ユーザーが各飲食店を5段階で評価する。現在、人々はどこかへ食べに行く前に、かならず「食べログ」を見て、価格とその店の評価を調査する。
これは当然の行動だと言える。どんな人でも飲食店の良し悪しを知りたいものだ。知り合いに聞くのも良いが、それだと限りがあるため、多くの人が利用するネットに情報を求める。ネットの評価はサンプリング数も多く、ある程度信頼できる。
と、ここまで述べたが、以上の結論はただの理想である。ネットの評価は各個人の本当の意見でなければならない。店の利益のためになされるものではないし、お金で操作されるべきではない。そうなってしまえば、ネットのレビューは全く意味をなさなくなる。
しかし、現実には「だまし行為」が存在していた。「食べログ」のレビューの中に、お金を受け取って書いた「やらせ」があったのだ。