香港中文大学法律学院の助理教授の女性、張篠樺容疑者はスーパーで野菜や衣服を窃盗したとして判決を受ける予定の日、供述を翻して容疑を否認するという出来事があった。容疑者によると、容疑を認めた日は気分がすぐれず、弁護士も彼女の指示をきちんと受けずに、勝手に一時の気の迷いで盗んだと言ったという。被告は5月24日の審理まで引き続き保釈されることになった。「香港文匯報」が伝えた。
33歳になる独身の張篠樺容疑者は中文大学逸夫書院理事会のメンバーで、月収7万香港ドルになる。張容疑者は昨年5月2日に太古白センター2期のAPITAでブドウなどを、また馬莎デパートでは衣料品など計41香港ドル分を盗んだとして逮捕された。その後張容疑者は保釈されたが、同年10月5日に太古白の馬莎デパートで価格750香港ドルのコートを盗んだ疑いで再び逮捕された。
張容疑者は一度は2件の罪状を認め、残りの1件については店側が起訴しないことに同意していた。張容疑者はこれに先立ち書面で陳情を提出、事件当日は著作出版の件に気をとられて支払いを忘れたと主張したが、裁判官から答弁内容と異なると指摘された。弁護士は彼女から再び指示を受けると、一時の気の迷いで行ったと主張を変えた。
容疑者は先ごろ、ベテラン弁護士の余承章氏を代表に変更。余弁護士は張容疑者について、一時の気の迷いで盗んだとは一度も自ら述べていないと主張、また精神科専門家の報告を元に容疑者が同日精神状態に問題があったとした。これに対して警察側は、容疑者のバックグラウンドや法律知識に基づけば、当時はっきりと答弁しなかったという可能性はほとんどなく、答弁の際に精神状態がよくなかったとは言い切れないとしている。
「人民網日本語版」2012年3月8日