中国国務院(政府)は2日、「交通運輸部など関連部門が承認・転送した重要祝祭日における乗用車通行料の免除実施方案に関する国務院通知」を発表した。方案では、春節(旧正月)、清明節、労働節(メーデー)、国慶節の4大祝祭日は今後、全国の有料高速道路で小型乗用車の通行料が免除となる旨が定められた。人民日報海外版が伝えた。
▽政府、「国民の利益優先」を積極的にアピール
国務院が今回了承した同方案は、交通運輸部、国家発展改革委員会、財政部、監察部、国務院糾風(風紀是正)弁公室が共同で制定した。
方案では、通行料無料化を実施する対象範囲が明確に定められている。まず、通行料が無料となる期間は、4つの国家法定祝祭日(連休日の初日0時から最終日24時まで)。無料化の対象となる車両は、座席数が7席以下の乗用車で、有料高速道路を走行するオートバイも含まれる。通行料が無料となるのは、「中華人民共和国公路法」ならびに「公路収費(有料道路料金徴収)管理条例」の規定を満たし、法律に依り認可敷設された有料高速道路(有料橋梁・有料トンネルも含む)。
方案ではまた、「各地の空港高速道路の無料化実施については、各省・自治区・直轄市人民政府が決定するものとする」と定められた。
国家行政学院経済学部の張孝徳教授は今回の無料化措置について、「新政策には、有料高速道路の通行料金徴収問題に前向きに取り組む政府の態度が反映されており、国民に積極的にアピールするものだ」と指摘。また、一部の業界専門家は、新措置によって1年で百億元(約1226億6400万円)以上が国民に還元されると試算している。