なでしこジャパンが6日、フランスとの死闘を制して決勝進出を決め、悲願の金メダル獲得へ夢をつないだ時、中国女子サッカー代表は来年開催される予定の東アジアカップの出場権獲得を目指し、吉林省長春市で練習をしていた。中国国営の通信社「中国新聞社」のウェブサイトが報じた。
なでしこジャパンのロンドン五輪での活躍は、昨年のワールドカップでの優勝が決して「まぐれ」ではなかったことを証明している。ワールドカップの王者であるなでしこジャパンは今回の五輪でも、予選を順当に勝ち抜き、準々決勝では2大会連続銀メダルのブラジルに2‐0で完勝。準決勝でも、強豪フランスとの激戦を2‐1で破って、アジア初の金メダル獲得に大きな一歩を踏んだ。
一方、かつては金メダルに一番近いと言われていた中国女子代表は現在、世界ランキングで、アジア第5位に沈んでおり、東アジアカップに至っては出場シード権さえなく、まず地域ごとに行われる予選を勝ち抜かなければならない。
ここ20年、女子サッカーの面で、中日両国は全く正反対の道を歩んできたと言っていい。かつては無名だったと言っていい日本が急速に頭角を現し、かつて栄光を築いていた中国が底なしの闇へと沈んでいる。
この分岐点となったのは恐らく2008年に開催されたアジアカップの決勝で、中国が日本を3‐1で破り、「中国の女子サッカーは過去ほどの輝きはないものの、依然としてアジアでは最強」という錯覚を与えた時だろう。当時の日本は、成長はしていたものの、中国を追い越すにはまだ時間が必要だったのだ。