今の我々の生活は忙しすぎるのかもしれない。日々、自分の健康を犠牲にしてでも、名誉や利益を追い求めることに夢中になっている。そして、常にさまざまなストレスにさらされ、息をつく暇もない。バーチャルの世界で繰り広げられる人間関係が片時も頭を離れないのに対し、周りの家族や友人との関係は完全になおざりになっている。このようにして、幸福の3大基盤である▽健康▽人間関係▽個人としての成長--は、簡単に押しのけられてしまっている。
実際には、幸福であっても、不幸であっても、正常な状態とは言えない。永遠の幸福はおとぎ話の世界のもので、反対に永遠に不幸なら単なる悲劇のヒロインである。正常な生活とは、穏やかな心の状態のことで、どんな時でも幸福な状態を作りだし、幸福を感じることで、不愉快な気持ちを打ち消すことができる。
では、幸福の源は何なのだろう。仕事という観点から見れば、自分の好きな仕事に就き、それを楽しむことだろう。一方、家庭という観点から見れば、自身の払った努力が家族に評価され、家族の幸福を感じ取ることだろう。友人という観点から見れば、いつでも、自分の友として付き合ってくれ、楽しいことがあればそれを分かち合い、逆境に遭えば共に立ち向かうこと、そんな友人の存在だろう。
お金や名誉といった外衣を脱ぎ捨て、重荷を捨て去ることができれば、本当の意味で開放され、喜びに満ち、心の底から幸福を感じ取れるだろう。
「人民網日本語版」2012年8月31日