広東省河源市では、源城区で今年2月16日にマグニチュード(M)4.8 、東源県との境界地域で8月31日にM4.2の地震が発生した。同地ではこれらに続き、2日午前3時17分50秒に再びM3.5の地震が起きた。震央は北緯23.8度・東経114.6度、震源の深さは12キロメートルという。中国新聞社が伝えた。
広東省河源市地震局の専門家によると、今年に入りこの地域で発生した3回の地震は、いずれもダム建設による誘発地震で、比較的広範囲に影響が及んだ。また、3回とも、河源市新豊江ダムで1962年3月19日に発生した本震の余震に属するものという。今後かなり長期間にわたり、このような地震が発生する可能性が高いが、規模的には、50年前の地震のマグニチュードを上回ることはない見込み。
新豊江ダムは、「万緑湖」とも呼ばれ、香港が主要水源としているダムのひとつ。1958年に建設完成、翌1959年10月20日に貯水が始まった。その1カ月後、地震活動が始まった。ダムの水位が急速に上昇するに伴い、地震活動も活発になった。水位が初めて満水位(標高110.5メートル)に接近した1962年3月19日、M6.1の地震が誘発された。この地震により、1800棟以上の家屋が倒壊、死者・負傷者は計85人に上った。
同地域では、今年2月16日午前2時34分にM4.8、8月31日午後1時52分にM4.2の地震が発生、M2.6以下の余震は100回を上回ったが、財産の損失や死傷者は報告されていない。
地震局専門家は、「2日の地震も余震型地震と見られる。今後も、大規模な地震は起こる可能性はないが、小さな余震が発生する見込みは高い」と指摘している。
「人民網日本語版」2012年9月3日