先に、学識と教養については触れず、基本的な「文明的振る舞い」だけを問題にした。近頃、国際線フライトで中国人乗客が乱闘を起こす事件が2件たて続けに起こった。これは、まさに「あるべきではない姿」を露呈した事例と言えよう。
サイパン発上海行き航空機の機内で、2人の中国人乗客の間で殴り合いが始まり、双方に加勢した数人による乱闘にまで拡大した。同便はあわやサイパンに引き返すところだった。この事件の前、チューリヒ発北京行きスイス航空便の機内で、座席の背もたれが原因で2人の中国人が殴り合いを始め、このフライトはチューリヒに引き返した。騒ぎを起こした2人のうち1人は、公共交通の安全秩序を乱したとして罰金が科された。
評論家は「わずか1週間のあいだに、2度も『機上での喧嘩』が起こったことで、中国人の『機内マナー』に対して、誰もが厳しい眼を向けざるを得なくなった。国際線フライトで起こった2度の殴り合いによって、中国人は『大醜態』を世界にさらけ出したことになる」とコメントした。
ごく一部の人々の行為で、一国家の国民の全体的な素養を評価することは、一面的な見方だ。しかし、豊かになりつつある中国人の素養が、経済発展スピードに見合って高まっているかどうかは、関心に値する問題であり、外国人にとって、彼らの眼に映る中国のイメージは、一部の中国人海外観光客による振る舞いが全てなのだ。