新たな局面を前に、中国国内の映画制作機構はすでに存在する資源を総括し、各自のメリットを生かさなければならない。相手のことも自分のこともよく理解しているという前提の下に、攻勢をかけ、海外の制作機構や国際的な分配ネットワークと長期的で効果的な関係を築くことで、中国映画が本当の意味で、世界各地に進出できるようにしなければならない。近年、成功を収めたと言える、「ベスト・キッド」(10年、ハラルド・ズワルト監督)を例に考えると、同映画は中国で撮影され、中国の俳優が起用された。そして米国の少年が中国に来てカンフーを学ぶ姿を描いている同映画は、米国でも好評を博した。つまり中国の要素をうまく取り入れれば、十分に世界に通用する映画が制作できるということだ。
合作映画を通して、他国から長所を学び、自国の欠点を補うことができるはずだ。世界の映画には100年以上の発展の歴史があり、各国は自身独特の映画スタイルを築いてきた。2つの国が協力して映画を製作すれば互いにその長所を学ぶことができ、融合させる中で、各自の文化的意識を反映させることもできる。中国の映画関係者は真剣に各国の優れた伝統を研究し、多種多様な世界の映画を招き入れ、自らの発展に役立てるべきだ。
それと同時に、合作映画の制作により、中国の人材を育てることができ、中国の技術革新にもつながる。我々は、中国映画界が優れた芸術革新能力や技術革新能力を備えたグローバルチームを作り出せる日を切に待ち望んでいる。そして、中国が合作映画のシナリオや撮影などに全面的に参加し、世界中の人々に中国人主導で制作された合作映画を楽しんでもらいたい。
現在の国際的な競争の中で、文化のソフト実力が総合的な国力を突出化させる、重要な要素となっている。一方、映画は各国が文化のソフト実力を向上させる重要なアイテムになっている。我々は、映画に関する海外の成功キャリアを真剣に取り入れ、世界各地の資金力や人材資源の力を借りながら、最終的には中国映画の世界における競争力を向上させるよう努力しなければならない。
「人民網日本語版」2012年9月14日