田鳳秀さんは一号棟101号に住んでいる。零下10℃の屋外から彼女の家に入るとすぐに暖かくなる。部屋はきちんと片付けられており、二部屋ある寝室は母と息子1人1部屋が使え、客間にはシンプルな家具が備えられている。「キッチンにはガスコンロがあるし、トイレには陶器製の便座があって全部備え付けだ。カーテンレールまでついていました。床を掃除するだけで引っ越してこられました。」という。
今年4月、低所得者37世帯が、抽選で延慶県で最初の低賃料住宅が現物支給される家庭となった。
「家の鍵を手にしたあの日、私たちのほとんどがうれしくて涙を流しました。」田さんは語る。彼女は1カ月たった1000元あまりの退職金で暮らしている。以前はいろいろな場所で間借りをしていた。1年に何度も引越しをしなければならず、30平米の平屋は小さくて寒く、賃貸料も300元もかかった。
「あのころは、引越しをするたびに辛くて泣いていました。今は違います。外は厳寒の12月ですが、部屋の中は春のように暖かいですし、毎日家の家具をきれいに拭いて、とても満足しています。」田さんは、ベランダにいくつかの草花を飾っている。みずみずしい緑のようにいきいきとしている。