経済の落ち込みにより、人々の収入は下降している。それに従い購買力も低下している。財布の中身が増えない中でどう生活レベルを維持すべきか。その答えこそレンタルというわけだ。価格が安いこと以外にも、気に入らなかったらすぐに取り換えることができる。買うより選択の幅が広がるのだ。しかし、「レンタル文化」がその力をより発揮するのは、臨時の、切迫した事態における需要においてだ。銀蔵の香坂社長は「急に合コンやパーティに出席しなければならなくなった新宿で働くOLなどが、一番ぴったりな服装をここで探してほしい」と話す。お金をたくさん使わないで高い満足が得られる上、買ったものを押し入れに入れっぱなしということもない。所有物が少ないほうが、かえって精神的に身軽になれるものだ。
表面的には、「レンタル文化」の流行は人々の購買意識の低下を示しているように見える。経済低迷を加速させる潜在リスクと捉えることもできよう。しかし個人的には、収入が増えない中で様々な生活上の需要を満足させており、実質的な生活レベルが向上しているように見える。資源の乏しい日本社会にあって、様々な浪費を抑え、資源の合理的な配分と流動性を促進させているように感じるのだ。しかも、レンタル業の繁栄によって新しい就業機会も作られる。短期的にも長期的にも「レンタル文化」の流行は、日本においては必然的なものであり、デメリット以上にメリットが大きいと思われる。現在節約が励行されている中国社会にとっても参考になる現象だろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年4月11日