その中の「セイラーズ・セイリング」は、団長の息子の貞松正一郎さんが、1995年に発生した阪神大震災のあとに震災後の神戸港をモチーフに創作した作品で、軽やかな調べを基調に、明るく楽しく元気で、活気に満ちあふれた水兵たちの生活を表現している。
団長の貞松融さんは「四川大地震が発生して2年になり、今日は青海省でも大きな地震が発生したようですが、この作品を通じて被災者の人たちにがんばってほしいという気持ちを伝えたい。阪神大震災を経験した私たちは、四川省のことをとても気にかけていますし、同じ震災の被災者として、私たちはお互いに励ましあい、共生の時代を築いて、仲良くしていくことを願っています」と語る。
公演の最後には観客たちが舞台に上がり、ダンサーたちと一緒に踊ってクライマックスを迎えた。「これまで多くのバレエを見てきましたが、観客と一緒に踊るのを見たのは初めてです。とても素晴らしかったですし、これからこのような生き生きとした公演を中国のより多くの人に見てほしい」と興奮した様子で話すのは、バレエファンの張さんだ。
中国職工対外交流センターの白立文部長は、心を揺り動かされた公演であり、このバレエの公演を通じて中国の人たちが日本のバレエのレベルを知ることができ、文化の普及や交流の強化にもとても役に立つだろうと話す。