消費者の生活の質が絶えず向上し、大型の商場やスーパーマーケットではより高品質で個性的な商品が求められている。こうした動きをを受けて、大手スーパーが最近、新たな「ブルー・オーシャン」にこぎ出し、一線都市で高級スーパーという「岸辺」にこぎつこうと動きを加速させている。だが普通の価格を捨て去った高級スーパーは、最終的にどの程度まで発展できるだろうか。「国際金融報」が伝えた。
▽高額商品が目白押し
上海市静安区にある百貨店・久光百貨の地下階にあるスーパーでは、いろいろな果物がびっくりするような値段で売られている。1個150元の日本産リンゴ、同588元のメキシコ産カボチャ、100グラム120元のオーストラリア産牛肉、1万6666元の贈答用フルーツかご、などだ。
同スーパーの責任者によると、スーパーの主力商品は日本からの輸入食品で、ほかに米国、フランス、イタリア、東南アジアなどさまざまな国から商品を輸入している。大量の輸入食品のほか、有機食品やエコロジー食品なども取り扱っている。
同責任者は「外国人、海外留学帰国者、中所得層、高所得層が増え続けており、輸入食品や高級商品に対するニーズもますます拡大している。高級スーパーの登場は必然的なことだ」と話す。
同スーパーでは、日本の和服を着た販売員が、「日本の新潟産のおコメです。食感の良さを、一口味わってみてください」と客に呼びかけ、熱心に試食を勧めている。このコメの値段は1キログラム208元もするが、足を止める消費者は少なくなかった。一般的に、大型スーパーで売っている量り売りのコメの価格は1キロあたり3.5元から4.6元ほどだ。
久光百貨のスーパーで買い物中の女性によると、このスーパーの商品価格は安くないが、品質は確実だ。西洋料理の材料の多くは普通のスーパーでは買えないので、いつもここに来て買い物している、という。
だが一部の消費者は高級スーパーに対して様子見の態度を取っている。高級スーパーの「財布にやさしくない」値段が、一歩下がって様子見を決めた理由だ。また輸入バターやスシ酢などの原材料は、普通の消費者が日常の食生活で使いこなせるものではない。