◆楊正泉:中国人権発展基金会常務副会長・中国人権研究会副会長
趙啓正の講演、談話、文章はいずれも鮮明な個性を持ち、それが彼の芸術的特色となっている。それは経歴と関係がある。98年4月、国務院新聞弁公室の主任に就いたが、それ以前は原子力物理を学んでおり、実際を重視し、科学を重視する学風を身につけていた。後に、長年にわたって上海市副市長と浦東新区管理委員会主任を勤め、毎日、外国の各界人士と交流し、国際活動に参与し、実際的な対外宣伝の仕事をした。彼は外国人を熟知しており、外国人との交友を好み、また長けており、話は実務的で、いかに効果的に彼らと対話するかを心得ていた。敏捷に反応し、相手の話しの要点をすぐに捉え、返す切り口を正確に探し出し、相手が最も受け入れやすい方法で対話をする。彼は一種独特の「飛躍的」な思考方法を持ち、最も重要かつ最も特色ある事実を捉えることがうまく、最も必要かつ最も話すべきことを話し、範囲の広さは求めない。彼はイメージ思考や逆方向思考に長けている。言葉の表現には含蓄があり、簡潔で明快、ユーモアに溢れ、自分の言葉を話すのを好み、官僚的な言葉や常套句は非常に少なく、決まった表現方法も少なく、容易に相手を説得させて感動させる。こうした特色が上記の談話の中に多少見られる。彼の言葉はまるですらすらと出てきたかのようで、リラックスして自由自在であり、表現は軽くとも、その背後にむしろ重みがある。話しをするたびに深く構想し、大量の資料を収集して確認し、推敲を繰り返す。彼は勤勉な人であり、多年にわたって大量の資料カードを蓄積し、個人のデータバンクを持っている。
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