第11期全国人民代表大会(全人代)第3回会議が14日午前9時、人民大会堂で閉幕した。中国国務院の温家宝総理はその後、人民大会堂のゴールデンホールで、「両大会」の取材を行った内外記者の質問に答えた。
英「フィナンシャル・タイムズ」:中国の通貨政策についての質問。現在の中国経済の発展速度は速く、中国経済は安定した回復を実現すると同時に、中国のインフレ率も上昇し、温総理が政府活動報告で述べたインフレ率3%維持の目標にも近づいた。外部が中国にどのような圧力をかけても、中国の貨幣政策をどのように論じても、人民元の上昇は中国の利益と合致しているではないでしょうか。
温家宝総理:人民元の貨幣価値が過小評価されているとは思っていない。昨年の37カ国の対中輸出状況を見ると、そのうち16カ国の対中輸出が増加している。欧州連合(EU)地区の輸出量は20.3%減少したが、対中輸出はわずか15.3%の減少だった。
ドイツを例に挙げると、昨年のドイツの対中輸出額は760億ユーロに達し、過去最大となった。米国の昨年の輸出量は17%減少したが、対中輸出はわずか0.22%の減少だった。中国は日本や韓国などの周辺諸国、欧米諸国の輸出市場となっている。
国際金融危機が発生し、まん延する中、人民元為替レートの安定は世界経済の回復に大きく貢献した。人民元の為替レート改革は2005年7月に始まり、人民元の対ドルレートはこれまでにすでに21%上昇し、実質為替レートは16%上昇した。
2008年7月から2009年2月までの世界経済が極めて困難な時期に、人民元の貨幣価値は下落せず、実質為替レートは14.5%上昇したことを強調したい。
この期間、2009年の中国の輸出は16%減少したが、輸入はわずか11%減で、輸出超過額は1020億ドル減少した。人民元為替レートは国際金融危機がまん延する中で安定を保ち、世界経済の回復を促す役割を果たした。
「チャイナネット」 2010年3月14日