中国と欧州連合（EU）の第10回首脳会議が28日、人民大会堂で開かれ、温家宝総理、EU議長国ポルトガルのソクラテス首相、欧州委員会のバローゾ委員長らが出席した。主な発言は次の通り。

  ▽温総理

  過去10年は、中国とEUの関係が最も急速に発展し、互恵協力が実り多い成果を上げた10年だった。中国・EU関係の広さと深さは、かつてない歴史的水準に達している。中国・EU関係は現在、新しい重要な発展の時期にある。多極化とグローバル化が中国・EU関係にもたらすチャンスは、それによる試練を大きく凌駕する。EU側と共に努力し、チャンスをしっかりと捉え、中国とEUの全面的な戦略的パートナーシップをさらに高いレベルへと引き上げていきたい。

  ▽ソクラテス首相

  EUと中国の戦略的パートナーシップは欧州にも、中国にも、世界にもプラスだ。中国はEUのグローバル・パートナーだ。EUは朝鮮半島の核問題やイランの核問題の解決など、重大な国際・地域問題において中国が果たしている役割を称賛する。EUと中国の協力はグローバルな問題の解決に有益であり、世界をより平和で、より安全にするものだ。EUと中国の経済関係は非常に成功している。双方が積極的・建設的な方法によって貿易の均衡を図ることを希望する。EUは中国との戦略的パートナーシップの発展に断固尽力し、EU・中国関係がたゆまず新たな段階へと進むよう努力していく。

  ▽バローゾ委員長

  EUと中国の関係は日増しに深まり、政治・経済・教育・観光面の双方間の全面的な協力はかつてない規模と範囲に達し、経済関係の相互依存性も高まっている。双方間の対話制度にたゆまず活力を注ぎ、共同努力によって双方の懸念を解決することを希望する。

  このほかEU側は、「1つの中国」政策の堅持を表明。台湾当局が推し進める「国連加盟住民投票」は台湾海峡の現状を一方的に変える危険な行動であるとして、これを支持せず、不満を表明した。 

  写真：温総理、ソクラテス首相（左）、バローゾ委員長

  「人民網日本語版」2007年11月29日