中国の全国人民代表大会と全国政治協商会議(「両大会」と略)は今週北京で開催され、中国の国力の急速な伸びと国際的地位の急速な上昇に伴って、外国メディアの中国の「両大会」に対する注目の度合も年ごとに上昇している。記者は、中国の機構改革と人事配置、経済政策、政治改革、製品の品質と食品の安全、環境保全、社会および人民の生活、腐敗反対と廉潔政治の提唱、北京五輪、台湾海峡の情勢、外交政策などが今年の「両大会」の期間に外国人記者があまねく関心をもつ十大ホットスポットとなっていることに気づいた。
注目に値するのは、ここ数日らい、中国の各大手メディアは次から次へと「『両大会』が近づいてくるが、ネット利用者の最も関心をもつものは何か」というオンライン・アンケートを行い、ネット利用者の注目点と外国メディアの注目点の多くが似かよっていることが明らかになっていることである。『人民日報』の国内政治部と人民ネットはネット利用者が最も関心を示している十大ホットな問題のキーワードについて、特に「2008年の『両大会』についての大規模な特別テーマ・アンケート」を企画し、実施した。アンケートの結果によると、現在、物価の高騰がネット利用者たちの最も関心を持つホットな問題のトップに、腐敗反対と廉潔政治の提唱が第2位に、医療改革案が第3位にランクされている。その他の最も注目されれるホットな問題で、得票数の多い少ないによる順位は、所得と分配、社会保障と養老問題、住宅の保障、就業、教育の公平性、司法の公正性、勤労者権益の保護、食品・薬品の安全、「大部門制」(国務院所属各部の部を大きくすること)の改革などである。『上海証券報』、中国証券ネットのアンケートでは、「電信業改革の足取り」と「北京五輪の開催は中国にとってどの深遠な影響をもたらすのか?」ということはネット利用者たちが関心を持つホットスポットとなっている。『三秦都市報』のアンケートでは、7割のネット利用者は住宅の価格、個人と家庭の所得、人民の生活と物価などの問題に最も関心を示している。
ここ数年来、中国は経済が急速な発展をとげ、国際的地位が絶えず上昇し、国際舞台でますます重要な役割を果たしている。中国の重要な地位と影響により、今後のその経済政策の動向、環境保全、製品品質と食品安全、政治体制の改革、社会と人民の生活の発展、外交政策など多くの問題は、グローバル化という大きな背景の下で自然と外国人記者があまねく興味を示すホットスポットとなっている。
これまでに海外の記者たちは中国の「両大会」に対し、往々にして「人事」、「人権問題」と「台湾問題」だけをとらえて放さず、「3分の取材、7分の推測」に頼って中国の「両大会」のニュースを報道することを常としていた。中国の改革開放に伴って、中国は世界経済発展の大潮流の中に融け込み、一方では中国の改革と発展の成果および世界への貢献を海外の記者たちは新しい目で見るようになっており、そのため、ホットスポットと焦点を選ぶ際に、視野がさらに広くなり、いっそう中国の国情をとらえることになった。他方では、中国は「両大会」の期間に海外の記者たちの取材のために大いに便宜をはかるとびらを開き、真実な中国を見てもらい、中国のエリートと一般の民衆と触れ合い、自ら中国の開放と進歩を感じ取ってもらうことになった。中国で30年以上も勉強し、仕事をしてきたある「中国通」は、「以前、地方から来た人民代表大会代表と政協委員を取材する際にはゲリラ戦のようであった」が、現在は、ますます多くの外国人記者が直接「両大会」の会場に入って取材することになった。これはメディア開放の特別な意義を具現しているだけでなく、1つの国としての改革と発展の過程で見せた政治文明と社会の進歩を反映するものである。
「チャイナネット」2008年3月3日