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中国、ネットユーザー代表を政治参画に取り込む
発信時間: 2010-01-13 | チャイナネット

 

紅網の岳陽掲示板での民意の収集や政府への提言から、補充の岳陽県政協委員としての政協第11期第3回会議への出席へと、ハンドルネーム「錯愛的我」氏は新年に「草の根のネットユーザー代表」から県政協委員への転身を遂げた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。

湖南省初のネットユーザー出身の「特別招請」政協委員となった同氏は、湖南省で先例を作ったというだけではない。河南省洛陽市に続き、中国公民のネットユーザーの立場での政治参画に、新たな突破口を切り開いたのだ。

「錯愛的我」は、岳陽県新開鎮車塘村の村民、任岳軍さんが紅網の岳陽掲示板で使用するハンドルネーム。紅網は湖南省政府のニュースサイトで、同掲示板はその話題の「開放性」で有名だ。少し前に、県の政協会議が近く開催されることを知った任さんは、中共岳陽県委員会の彭国甫書記にショートメッセージを送り、ネットユーザーの中から代表を選んで政協委員に任命することを提言した。彭書記はすぐに任さんに電話を返すとともに、県の統一戦線工作部と政協の責任者に対し、政協代表に立候補したネットユーザーを調査し、うち2人を県政協委員として補充するよう指示した。

岳陽県のやり方は、県政協委員から一致した賛同を得た。コン欧雲常務委員は「ネットユーザーを県政協委員として補充するのは良いやり方だ。ネットは民意を反映しているし、ネット上での意見の発表も事実上の政治参画の形式の1つであり、政協に取り込めばネットユーザーは自らの特性をより良く発揮できるからだ」と指摘する。肖平委員は「新たに補充された政協委員は今回の政協会議で積極的に発言・討論し、現場の民生問題に関する多くの提言を行い、他の委員から高く評価された」と語る。

今回、任さんと共に県政協委員に「補充」されたもう1人のネットユーザーは、紅網の掲示板でいつも活躍する「xwj雲軒」氏。本名は許偉軍で、岳陽県食糧局の普通の職員だ。許さんは09年初めから掲示板上で、岳陽県の社会・経済の各面についての評論活動を活発に始めた。同年6月には、同県唯一のレジャー広場が「作りが簡素すぎる上、周囲には雑草が生い茂っている」と指摘し、環境改善を訴える書き込みを行った。「すぐにレジャー広場は変り始め、第1期拡張工事が行われ、スポーツ施設が増えた。同年末には姿を一新した都市広場がオープンした」と許さんは語る。

彭書記は「県政協委員の任期は5年。今期の県政協委員は07年に任命されたが、ここ数年で一部が県を離れ、議席に空きができていたので、一部ネットユーザーの申し出を受け、調査した後に、2人を政協委員として新たに補充した」と説明する。

河南省人民代表大会の王雲竜常務委員は「ネットユーザーは、現在の中国社会において軽視できないパワーであり、『ネット階層』が形成されつつあるとすら見ることができる。膨大なネットユーザーの声の中には真実や英知がかなり含まれる」と指摘する。

「人民網日本語版」2010年1月13日

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