英紙:米国覇権への中国の挑戦は日本を超える

タグ: 米国 覇権 大国の興亡

発信時間: 2010-03-18 14:40:02 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

英『フィナンシャル・タイムズ』は3月16日、「台頭する中国は真の競争者」という文章を掲載し、その中で「米国の覇権に対する中国の挑戦は日本を大きく超える。中国が急成長を続ければ、その経済力は最終的に米国を超え、世界の力のバランスを変えることになる」と記した。以下はその抜粋である。

1980年代末に日本の台頭にあっけにとられていたときと同じで、米国の気分は非常に落ち込んでいる。米Pew研究センターの民間調査によると、多くの米国人が中国の経済規模は米国より大きいと見ている。これは完全に間違っており、調査期間の中国の経済規模は米国のわずか半分だった。

米国のこのような心境は1980年代末とよく似ている。当時、日本の投資家はニューヨークのロックフェローセンターを買収し、米国人は焦りを見せた。しかも米国はそのとき、世界最大の債権国であった。イェール大学歴史学部のポール・ケネディ教授は著書『大国の興亡』の中で、米国の落ち込んだ心境を捉え、「帝国主義の過度な拡張」という概念を読者に紹介した。ケネディ教授は、米国は国際社会に対する責務の重さで地位を下げ、大英帝国やナポレオン帝国、スペイン帝国と同じ道をたどり相対的な衰退に入ったとの見方を示した。

1988年にケネディ教授が出した著書は世間をあっと言わせた。しかし、そのわずか1年後にベルリンの壁が壊され、日本の株式市場のバブルが崩壊した。1990年代中ごろになると、ケネディ論は徐々に衰退し、「米国は唯一の超大国」、「文明衝突」などの新理論に取って代わられた。しかし、米国の財政と軍事における問題や中国の台頭で、ケネディ教授の理論は正しかったことが再び示されている。もしかしたら、冷戦後の米国の優位な立場は単なる衰退前のあがきなのかもしれない。

出版から20年以上がたった今、『大国の興亡』をもう一度読み返してみると、一部に驚くべき先見の明があることに気が付く。そのほかに驚くべき間違いもある。「米国の世界経済における割合は必然的に下がり、その上世界の政治分野における影響力も下がる」という論点は非常に正しい。しかしケネディ教授は日本の台頭について、日本はその他の主要国より速い速度で発展し、21世紀初めには経済分野においてより強大になるとしている。

 

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