核拡散防止条約(NPT)再検討会議は4日、2日目の日程に入った。多くの国々が、NPTの3つの柱である「核拡散防止」「核軍縮」「原子力の平和利用」のバランスある発展を訴えた。
中国代表を務める李保東・国連大使は、核拡散の効果的な防止、核軍縮プロセスの段階的な推進を呼びかけた。李大使は「NPTは過去40年来、国際的な核不拡散体制の礎石として、核拡散防止、核軍縮の推進、原子力の平和利用の促進において、かけがえのない重要な役割を発揮してきた。新たな情勢の下で、NPTの普遍性、権威性、有効性を一層強化し、国際的な核不拡散体制を揺るぎないものとし、強化していくべきだ」と指摘した。
■中国はいかなる核軍拡競争にも決して参加しない
李大使は「核軍縮は、世界全体の戦略的安定を守り、各国の安全を損なわないとの原則に従わなければならない。世界全体の戦略的安定を破壊するミサイル防衛システムの推進は放棄すべきだ。宇宙の非軍事化と宇宙空間での軍拡競争の防止に関する多国間交渉を強力に推し進めるべきだ」と表明。「核保有国は安全保障政策における核兵器の役割を的確に低減し、核兵器を先制使用せず、非核国・地域に対する核兵器の使用または威嚇は無条件で行わないと明確に約束すべきだ」と呼びかけた。
また「核拡散防止は、核兵器の全面禁止と徹底的な廃棄を実現するための必要条件だ。中国はいかなる形の核拡散にも断固反対する。国際的な核不拡散体制を揺るぎないものとし、強化し、国際原子力機関(IAEA)の保障・監督機能を強化し、包括的保障措置協定および追加議定書の普遍性を促進すべきだ」と提言した。
李大使はさらに「中国は一貫して、核兵器の全面禁止と徹底的な廃棄を主張し、積極的に提唱し、自衛防御的な核戦略を揺るがず遂行してきた。自国の核兵器で他国を威嚇したこともない。中国は常に、いついかなる状況にあっても、核兵器を先制使用せず、非核国・地域に対しては核兵器の使用または威嚇を無条件で行わない。中国は他国に核兵器を配備したことはない。中国はいかなる形の核軍拡競争にも参加したことがないし、今後も参加しない」と表明した。
「人民網日本語版」2010年5月6日