再編集された英文バージョンは以下のようになっている:“I consider the Joint Proclamation a rehash of the Declaration at the Cairo Conference. As for the Government,it does not attach any important value to it at all. The only thing to do is to reject it. We will do nothing but press on to the bitter end to bring about a successful completion of the war.”
英訳文の内容:「連合国の公告はカイロ声明を焼き直しに過ぎないと思う。(日本)政府にとって、重大な意味はまったくない。我々は(ポツダム宣言を)拒絶するほかない。我々にできることは、戦争を成功に終わらせるために、最後の最後まで戦い抜くことだけである」
戦後、日本国民は、鈴木首相が「ポツダム宣言」に対し「ノーコメント」と言わず、「黙殺」などという分かりにくい言葉を使ったことを恨みに思っている。「黙殺」という言葉に対応する英文の単語はなく、また日本語においても「黙殺」は、「ノーコメント」とも「拒絶」とも解することができる。国家存続に関わる声明に、どのように解釈もできる不明瞭な言葉を選ぶべきではなかったのである。
鈴木首相は日本の政治家である。日本の政治家は発言の際、どのように解釈もできる不明瞭な言葉を選ぶのが慣例になっているため、鈴木首相だけを責めるべきではないのかもしれない。同盟通信社の翻訳者は、鈴木首相の声明の真意を知らずに誤った英訳を行い、「ポツダム宣言」を「完全に無視する」という言葉が鈴木首相の口から発言されたことになった。米ロイター社および米AP通信の編集者は、「ポツダム宣言」を「拒絶する」という言葉が鈴木首相の口から発言されたことにしてしまった。このような誤解は、2国の民族性の違いから来るのか?これもまた興味をそそられるテーマである。
いずれにしても歴史は、原爆を2回も落とされる運命を日本に与えることになったのである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年5月24日