オーストラリア訪問中の習近平国家副主席は現地時間21日午前、キャンベラでラッド首相と会談した。
習副主席は「国交樹立後の38年間、両国関係は全体的に良好な発展基調を保ってきた。両国関係を支える政治、経済、民意の基盤は日増しに堅固になっている。政治面では平等と相互信頼、経済面では相互補完、文化面では相互参考、国際・地域問題では協調・協力という中国とオーストラリアの包括的協力関係は、政治制度や文化的背景、発展段階の異なる国々の調和共存・共同発展の模範となっている」と述べた。
また「経済のグローバル化が深く進展する中、両国経済の高い相互補完性と経済貿易協力のこれまでにない広汎性は、両国関係の前向きな発展における内発的な原動力となっている。昨年は世界金融危機による深刻な打撃を受けながらも、中国とオーストラリアの2国間貿易は成長を維持した。着実に成長する双方向投資、徐々に開拓される協力分野によって、両国の貿易・投資協力は全方位的、重層的、広範な分野の方向へと発展している。これは両国民にとって幸福なことであり、世界経済の均衡的で持続可能な発展を促すうえでの重要な要素でもある」と表明した。
習副主席はさらに「中国はオーストラリアとの関係を非常に重視し、オーストラリアを信頼できる協力パートナーと見ている。双方はチャンスを捉え、両国の包括的協力関係のさらに高い水準への発展を促していくべきだ」と強調した。
ラッド首相は「習副主席の訪問によって両国関係の発展は力強く促進されるに違いない。オーストラリアにとって中国との関係は極めて重要だ。オーストラリアは中国との長期安定と包括的協力という力強い関係の発展に尽力している。さらに経済貿易、エネルギー資源、観光、人的・文化分野の協力を強化し、気候変動など重大な国際・地域問題での協調を強化し、両国関係をさらに高い水準へと押し上げていきたい」と表明。「1つの中国」政策の堅持も重ねて表明した。
会談後、両氏は投資、資源エネルギー、検疫、人材育成分野の協力文書や商業契約文書の調印式に出席した。
「人民網日本語版」2010年6月22日