韓米両軍は25日、韓国東部海域で4日間の合同軍事演習に入った。今回の演習に対して中国側は再三懸念や反対を表明している。米韓の対朝軍事演習の背後にあるより深いレベルの問題が、アジア太平洋地域における中米両大国の駆引きであることは誰も否定できない。「中国青年報」が伝えた。
■「中国海軍脅威論」を喧伝する国々
中国は海軍・空軍の近代化に伴い、海洋権益の維持において決意の段階から実際の行動の段階へと徐々に移行している。アジア太平洋の安全が自らの国益に関わると自称する米国はこれに対して極めて敏感で、言論を煽り立てたりや行動でパワーを誇示することで絶えず「対抗」措置を取っている。
最近、米国と日本やインドなど地域の大国は絶えず互いに唱和し、「中国海軍脅威論」を立て続けにヒートアップさせ、「中国が開発を進める対艦弾道ミサイルなどの新鋭兵器は米第7艦隊を脅かし、さらにはアジア太平洋の覇者としての米国の地位に挑戦するものだ」などとしている。
中国海空軍の発展の問題について、米国の議会や保守派シンクタンクは最近頻繁に公聴会やシンポジウムを開いている。多くのタカ派の人物は、中米はインド洋と太平洋で「デリケートな冷戦」状態にあると指摘。「2015年に太平洋で中米の激戦が起きるだろう」とまで憶測している。
■アジア太平洋で対中「半円形包囲網」を構築
米国の主導する14カ国による環太平洋合同演習(リムパック)も6月23日に始まった。米国、オーストラリア、日本、インド、韓国、シンガポール、マレーシアなど14カ国の軍艦34隻、潜水艦5隻、軍用機100機、兵員2万人余りが参加する。
6月28日には米軍のオハイオ級原子力潜水艦3隻が、韓国の釜山港、フィリピンのスービック湾、インド洋のディエゴガルシア港に突如同時に姿を現わした。弾道ミサイルを搭載するこれら「世界の潜水艦の王」が、中国の海上交通路の「喉元」に突如同時に姿を現わしたことに、米国が再三提唱してきた対中「半円形包囲網」を連想せずにはいられない。
「人民網日本語版」2010年7月27日