「指導者はわたしたちの書き込みを見るのか?」--。人民網「地方指導者掲示板」の開設当初、職員がネットユーザーから電話で最も多く尋ねられたのが、この質問だ。1980年代生れの編集者5人は「掲示板に寄せられた問題は、指導者の確認と指示を得るため、地方の党委員会と政府の担当者に渡している」と辛抱強く説明してきた。
近年、指導幹部のネット利用は現実のものとなり、政府系サイトの数もすでに1万を超えている。情報技術の発展と、ネット民意への重視の高まりに伴い、「政府2.0」の概念が次第に流行し始めた。各レベルの党・政府指導者の認可を得て、地方のポータルサイトには次々と「掲示板」など双方向性のページが設けられている。
人民網の廖コウ総裁兼編集長は「インターネットがすでにWeb2.0の時代に入った以上、電子政府も一方的な情報伝達の段階に止まっていることはできない。ネットユーザーと党・政府指導者が双方向のコミュニケーションを行えるプラットフォームを提供すべきだ。『地方指導者掲示板』はこうした理念の下、開設された。『誰もがマイクを持つ』この時代では、人民網もこれは避けることはできない。同じテーマの問題に対して、みんなの意見を集める場所が必要だ」と指摘する。