写真:海上自衛隊の潜水艦「やえしお」
日本の防衛省は先ごろ、海上自衛隊の潜水艦を18隻から20隻に増強することを決めた。1976年から34年間、18隻の潜水艦を保有してきた日本だが、今回34年ぶりに潜水艦の数を増やす。
海上自衛隊は2つの潜水隊群があり、第1潜水隊群(第1、3、5潜水隊)は呉港基地に司令部を置き、第2潜水隊群(第2、4、6潜水隊)は横須賀基地を母港とする。
防衛省の長島昭久政務官は先月、新たな「防衛計画の大綱」について、「武器輸出三原則」の規制緩和や、増強しつつある中国軍備増強への対応、南西諸島の防衛強化などが重要な課題だと述べ、潜水艦の戦闘力増強や、哨戒機部隊、陸上自衛隊の問題を真剣に考えなければならない時だと語っている。
日本の潜水艦増強について軍事専門家の尹卓少将は「第二次世界大戦中の日本は潜水艦大国だった。太平洋戦争では潜水艦が重要な役割を果たしたことから、日本は潜水艦戦争を非常に重視しており、独自に潜水艦の装備を開発するなど、相当しっかりした技術を持っている。世界初の航空機搭載潜水艦は日本が作ったもので、今も潜水艦は依然として海上自衛隊の支柱だ」と話す。
また日本周辺国の潜水艦の進展状況については「ベトナムがロシアから潜水艦購入を計画している。シンガポールはすでに2隻の潜水艦を購入し4隻を注文。またフランスから最新鋭の2隻の潜水艦を買ったばかりのマレーシアは、2隻から4隻の購入を再計画している。インドネシアも早くから潜水艦を保有し、韓国は大いに潜水艦部隊を拡大。こうした情況の中で日本が潜水艦を増強することは予想されていた。18隻から20隻に増やすのは、『防衛計画の大綱』の5年間に過ぎず、5年後にもし周辺地域の潜水艦の状況が進展すれば、日本も間違いなく次世代の潜水艦を開発するだろう」と解説する。
今回の潜水艦の増強は、日増しに強大になりつつある中国の艦隊部隊に対応するものだと日本のメディアは報道しているが、こうした意見に対して尹卓少将は「恐らくこれは日本の一部の真実の考えだと思う。日本の防衛大綱の主要な焦点は、もともとロシア、朝鮮、そしてもう一つは中国だった。そのため今回の増強は中国に対応するという一面もあるだろう」と説明する。
日本の潜水艦増強による中国への影響についてはこう話す。「日本は日本海に限らず、東側の太平洋や南西側(台湾省付近)の海域、東中国海海域でも常に活動しており、これは中国の海上航路やエネルギー航路、対外貿易航路を脅かすことになる」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年8月6日