フィリピンで中国香港からの観光客を乗せた観光バスが乗っ取られた事件から、25日で3日目になった。香港の犠牲者に哀悼の意を捧げるため、フィリピンはこの日を「全国哀悼日」とし、アキノ大統領が全ての政府機関と在外公館に半旗掲揚を指示した。マニラの事件現場付近で献花する人の姿が見られたほか、フィリピン各地でも民間の哀悼式が行われた。
フィリピンのネットユーザーは犠牲者への哀悼の意や香港市民への深いおわびの意を次々と書き込んだ。あるネットユーザーはアキノ大統領の開設する個人ページに「私たちは被害者の遺族に深い哀悼の意を表します。このたびの悲劇で亡くなった全ての魂のために祈らせてください」と書き込んだ。別のネットユーザーは「私はフィリピン人ですが、メンドーザ(射殺された犯人)ではありません。全てのフィリピン人がメンドーザのようなわけではありません」と書き込んだ。
フィリピン警察の対応に不手際があったとの非難について、現地中国大使館職員は「警察当局が事件後に大使館に行った説明は、当時彼らは人質はすでに射殺されたとの誤った情報を得たため、次の行動に出ざるを得なかったというものだった」と説明した。現在警察当局が事件に関する完全な報告の作成を急いでいるほか、司法省と内務省も独立調査チームを設置して、調査を行っているという。