米国海軍は、水雷戦力を向上させて敵国の水雷に対抗していくという重要計画を、今まさに講じているところである。未来における米国の対水雷作戦は、主として、水雷戦任務用の総合システムを備えた頻海戦艦(近海での作戦を遂行するために開発された戦艦)配備に依拠することとなる。この総合システムというのは、米軍の対水雷戦能力を大幅に向上させる技術9つを組み合わせて開発されたもので、比較的少ない艦船・乗員の被害で、より遠距離にある敵水雷を探測・破壊することを可能とするものである。目下のところ、初の水雷戦総合システムが試験運用中である。
過去40年間において、米国海軍はその水雷攻撃能力を衰えるに任せてきた。しかし、現在では米国海軍は、海洋における水雷が相手にどれほどの厄介をもたらし得るかを意識するに至っている。水雷の機動性とコスト効率は、水雷をして人々の注目を集める武器ならしめた。推算によれば、水雷の製造及び敷設に必要な費用は、これを除去する費用の0.5パーセントに過ぎず、また、水雷原一区画の水雷除去に必要な仕事量は、敷設する際の200倍にも及ぶ。とすれば、米国はどうして攻撃型水雷戦を放棄することができよう。
21世紀の新興脅威に対しいかに対処していくかに思いをいたせば、米国は攻撃型水雷作戦能力を再び高めていかねばなるまい。イランのペルシア湾上の船舶に対する威嚇問題を解決するにあたっても、或いは、中国海軍がその戦力を絶えず増強させているのに対抗するにあたっても、いずれにせよ攻撃型水雷戦は一定の役割を果たすことになるだろう。対イラン戦争において、イラン湾に敷設した僅かな水雷は、イラン海軍と共和国護衛隊を阻止するのに有効であった。米国海軍は、日本とともに琉球列島の列島線上の航路に水雷原を敷設しさえすれば、いともたやすく中国海軍艦隊の動きを抑止することができる。この戦略が極めて魅力的である理由は、中国海軍とイラン海軍がいずれも大型の対水雷作戦を遂行する能力を具備していないことにある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年9月7日