第三に、国防安全協議が整いつつある。2001年、中国はタイと国防部副部長レベルの安全協議体制を構築した。2003年以降には、ベトナム、フィリピン、インドネシア、マレーシア、シンガポールの各国と前後して国防安全協定及び政策対話の体制を構築した。中国とASEANは、定期的または非定期的に協議対話を行って、アジア太平洋の安全情勢や双方の軍事関係、地域時事等の問題を話し合うことで、相互理解を促進し、友好関係を固め、協力体制を深め、地域の平和と安定を維持するのに役立てている。
第四に、実務的な交流や協力が絶えず深まってきていること。ここ数年、中国とASEAN諸国の軍隊は人員研修、教育機関建設、装備拡充、後方医療等の分野で実務的協力を展開している。また、様々な形での合同軍事事業を行っている。これまでに中国はタイと陸軍合同訓練を2回行っており、近いうちに陸軍特殊部隊による反テロ訓練及び初となる海軍陸戦部隊の合同訓練を行う予定。また、シンガポールとも安保合同訓練を行っており、近くその2回目をシンガポールで行う予定だ。更に、ベトナム海軍とは北部湾海区において定期的に合同パトロールを行っている。このほか、中国はASEAN諸国の軍隊と10+1、10+3及びARFの枠組みのもとで、国防研究者同士の対話や救済検討交流等を展開している。
関友飛氏は、アジア太平洋地区の今の情勢は全体的に安定しているが、多くの安全に関わる問題に直面しており、国際協力の強化は地域各国の必然的選択肢になっていると強調する。ASEAN拡大国防相会の構築と初回会議の開催は、アジア太平洋各国の共同利益に合致し、当該地域の平和と安定、そして繁栄につながるものである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月9日