「気温が下がっています。平屋でストーブに火をつけるときは安全に注意してください。南方から来た方は、ストーブに火をつけたことが無いでしょうから、大家さんかお隣さんに頼んで見てもらってくださいね」。これは「平安北京」で11月23日午前に投稿された、思いやりあふれるミニブログの内容だ。
政府機構と比べ、役人個人のミニブログはさらに個性的だ。仕事上では発表しにくい感想や観点も、ミニブログ上に発表されることもある。
専門家によると、これまで中国の党・政府役人のイメージは厳粛で、ややステレオタイプだった。公の場になればなるほど「格式」、「プロセス」にこだわり、「自我」や「個性」を出すことは非常に少なかった。しかし、インターネット時代の到来に伴い、新技術の発展が彼らの表現方法に影響を与えつつある。ネット用語の使用などもその一つだ。
新たにミニブログを始めた役人たちは、中国のネットユーザーから高い注目を集めており、彼らは例外なく数千から数万人のフォロワーを有している。
南京大学新聞伝播学院の杜駿飛教授は、「ミニブログはインタラクティブ性が高い。役人が実名でミニブログを開設し、ネットユーザーと交流することは、平等の精神を表すことにつながる。また、ミニブログは文章に根拠・内容が要求される。でなければ見る人がいなくなる。これまで、中国の党・政府指導者の多くは自分の仕事や生活について秘密にする習慣があったが、このような自主的な公開は奨励するべきだ」と述べる。
中国インターネット情報センター(CNNIC)の統計によると今年6月現在、中国のネットユーザーの規模は4億2千万人に上った。ポータルサイト・新浪網が発表した「中国ミニブログ元年市場白書」では、今年末までに中国のミニブログのアクティブユーザー数は6500万人、2011年中には1億人を突破すると見られている。
「人民網日本語版」2010年11月24日