民主党役員は、どうして今になって小沢前代表をやり玉にあげたのだろうか。アナリストは、民主党が政治資金問題の解決に積極的な姿勢を示すのは、内閣支持率を上げることが主な目的だと見ている。菅内閣が高い支持率を得るのは、いつも菅首相が小沢氏との境界線をはっきり示した後である。内閣支持率が低迷している今、菅首相は再びこの方法を採ろうとしている。もう一つは、公明党を含む野党に審議への協力を促すためだ。菅首相は、来年初めに直面する最大の試練が国会で審議する2011年度予算案であることをよくわかっている。公明党などの野党の協力がなければ、国会審議はスムーズにいかないだろう。潜在的な協力者に今よい態度を示しておくことは、来年初めの国会運営への「先行投資」である。
悪いことに悪いことが重なった。来年春の統一地方選挙の前哨戦として注目されている茨城県議会選挙の投開票が12日に行われた。民主党からは24人の候補者が出されたが、結果は惨敗となり、全56議席中、現有議席と同じ6議席を獲得するにとどまった。自民党は33議席を獲得し、無党派候補者も6人が当選した。これは内閣支持率が低迷し続ける中で、民主党が11月の千葉県松戸市議会議員選挙で大敗したのに続く敗北となる。日本の政界の常識で言えば、首相の命運と選挙での勝敗は切っても切れない関係にあり、支持率は選挙を左右する鍵となる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年12月14日