張志軍外交副部長は18日、朝鮮半島情勢に対する中国側の立場について、次のように説明した。
現在朝鮮半島は極めて危険で、複雑かつ敏感な情勢にある。中国は深い関心と憂慮を表明する。中国側が関係国に繰り返し指摘しているように、朝鮮半島で流血の衝突が起きた場合、最初に災いを被るのは朝鮮半島双方の人々であり、南北同胞・兄弟が互いに傷つけ合う事態を招く民族の悲劇は、必ずや地域の平和・安定も破壊し、周辺国にも災いを及ぼす。
最近中国は対立の激化や事態の拡大を防ぐため、各チャンネルを通じて朝鮮半島双方と関係各国にたゆまず働きかけ続けている。少し前に戴秉国国務委員が韓国と朝鮮を相次いで訪れ、両国首脳と率直かつ踏み込んで話し合った。戴国務委員は冷静さと自制を保ち、対話と接触を行い、さらなる緊張とエスカレートを招くいかなる行動もとらないよう、双方に促した。先日も中国外交部が朝鮮半島双方の駐中国大使を呼び出し、中国側の立場と主張を再度表明した。
緊張ではなく緩和、対立ではなく対話、戦争ではなく平和が必要だ。これは南北双方の人々と国際社会の強い願い、強い声だ。朝鮮半島の緊張を引き続きエスカレートさせては決してならない。事態の悪化やエスカレートを招き、地域の平和・安定を破壊する恐れのあるいかなる行動にも、中国は断固反対する。これは極めて明確だ。朝鮮半島の双方に対し、冷静にも冷静を、自制にも自制を重ね、7千万人以上の同胞の安全、地域の平和・安定の確実な維持に重きを置き、武力衝突の再発を防ぐよう、強く呼びかける。各国が責任ある姿勢を示し、平和的方法で問題の解決を図ることを希望する。
現在の情勢から、6カ国協議首席代表による緊急会合の差し迫った必要性が一層明らかになった。対話と協議の正しい道へ速やかに戻るよう、関係各国に再度呼びかける。
「人民網日本語版」2010年12月20日