中国共産党中央政治局常務委員、国務院の温家宝総理は1月24日、国家信訪局(陳情局)を訪れ、民衆の代表者と交流し、彼らの困難と要求について理解を深め、政府活動の改善に関する意見に耳を傾けた。国家総理が国家信訪局を訪れた民衆と直接交流を行ったのはこれが初めてとなる。
温総理は、「民衆が政府に意見や建議を提出するルートを広げ、民衆が政府を批評・監督できる環境を作り、民衆の困難と問題を責任を持って解決しなければならない。民衆の声に耳を傾け、民衆の批評と向き合ってはじめて、政府活動は民衆の要望にさらに応えることができる」と強調した。
温総理はこの日午後2時20分、北京市永定門西街にある国家信訪局の応接室を訪れ、民衆の代表と交流を行った。
温総理は、「今日ここを訪れみなさんと交流するのは、このような形式を通して政府活動に存在する問題を知るためで、かしこまらずに、事実に基づいて話してほしい」と前置きし、民衆の代表者の緊張を解いた。
8人の代表者の話に耳を傾け、記録した後、温総理はペンを置き次のように語った。
今年3月の全国人民代表大会で政府活動を報告することになっており、現在は「十二・五(第12次5カ年計画)」の綱要を制定しているところだ。これらは民衆の意見を聞き入れなければならない。今日は個別の事例を知るだけでなく、さらに重要なのは政府活動、制度や政策などに存在する問題を知り、民衆に奉仕することである。
政府は人民の政府、権力は人民が与えたものだ。私たちは手中の権力を利用し人民の利益をはかり、民衆の困難と問題を責任を持って解決する必要がある。各種の行政手順をすべて一般に公開し、すべての行政行為を一般が監督し、行政権力の透明性を維持しなければならない。