英フライト・インターナショナル誌の電子版によると、米軍需大手レイセオンは20日、次世代ミサイルの模型を発表した。1年前倒しで、中距離空対空ミサイルAIM-120および高速対レーダーミサイルAGM-88に代わるミサイルを米国防省と開発する見通し。米国は中国のステルス戦闘機J20の出現が米国の軍事兵器の開発を加速させたとしている。
▽2013年に新型ミサイル開発契約締結へ
今月16、17日に開かれた空中戦セミナーで、レイセオン社は米空軍の両用航空支配ミサイル(DRADM)の需要に応じて開発した候補製品と同じサイズの模型を初公開した。
米空軍は本来2014年にDRADMの開発をスタートする計画だったが、ペンタゴンの最新予算をみると、或いは契約締結日が2013年に前倒しされる可能性がでてきた。
▽ボーイングがミサイルの核心技術を開発へ
昨年末、レイセオン社とボーイング社はそれぞれ米国防省高等研究計画局(DARPA)で次世代ミサイルの契約について話し合った。契約は航空機、巡航ミサイル、陸上用レーダーをターゲットにしたミサイルを開発する内容だ。
DARPA以外に、ボーイング社は米空軍研究所からも次世代制空ミサイルに関わる3つのコア技術研究契約を獲得している。これらの技術には、兵器の攻撃距離を伸ばせる弾頭や、弾頭の導火線となるセンサ、ミサイルが発射台で目標を感知できる航空機反応制御などが含まれる。
▽頻繁にJ20を持ち出す米軍
米空軍戦闘機指揮官のフレーザー氏によると、中国のJ20戦闘意の登場が次世代ミサイルなど米国の兵器更新にプレッシャーをかけているという。
ゲーツ国防長官は17日、J20の登場で中国の軍事力強化に対する懸念が広がっているが、あと数年は米国の先端を行く戦闘機群の規模が中国を上回ると述べた。中国はJ20を配備するまでにまだ時間がかかる。米軍太平洋司令部のウィラード司令官は、中国の軍事力拡大に対抗するため、ペンタゴンはアジア地域の新たな作戦計画を立てていると明らかにした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年2月23日