BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の第3回首脳会議が14日に中国の海南省三亜市で開催される。ブラジルのルセフ大統領は中国公式訪問を前に「国際構造が変化し、経済秩序の調整が行われている今日、新興経済大国は国際問題において非常に重要な役割を発揮している。すでにBRICS諸国は世界の多極化促進の中心的パワーとなっている」と指摘した。「新京報」が伝えた。
■社会発展レベルの向上に努力
ルセフ大統領は「BRICS諸国は人口が多く、世界経済において重要な位置を占めている。現在BRICS諸国は経済成長の重視以外に、社会発展水準の向上にも努力している。現在の状況から見て、BRICS協力体制が世界の多極化に巨大な貢献を果たしていることは間違いない」と述べた。
また「BRICS諸国は金融改革、世界気候変動会議など重要な国際問題において重要な、さらには決定的な役割を発揮してきた。例えばCOP15で、中国、インド、ブラジルは共同歩調を取り、環境保護と温室効果ガスの排出削減において京都議定書に定める『共通だが差異ある責任』の原則を堅持することを主張した」と述べた。
■BRICSは広範な代表性を備える
BRICS協力体制の今後の発展について、ルセフ大統領は「まずBRICS首脳会議を制度化すること、次に各国首脳が会議で国際経済新秩序の構築について具体的な立場を打ち出すことが必要だ」と強調した。
南アフリカのBRICS参加については「南アフリカはアフリカの大国だ。BRICS諸国は同国と何度も協力してきた。地政的に言ってBRICS協力体制は広範な代表性を備える。新興大国の代表性は、こうした国々がアジア、アフリカ、欧州、中南米の相当部分の人口および民族を代表していることに現われている」と述べた。
ブラジルと中国の関係については「両国関係は互恵のルールに基づいている。この理念のおかげで両国は戦略分野で大きな利益を得ることができ、またこれによって中国はブラジルにとって『全方位的』な戦略パートナーとなっている。両国はBRICS協力体制の範囲内で、世界の政治分野で役割を発揮することができる」と述べた。
BRICS諸国はいずれも経済・社会発展、およびより安全な世界の構築に尽力している。また、国際関係の処理における武力行使に反対し、国民の生活水準向上を重視している。このためブラジルはBRICS諸国を外交政策の重要な要素とみている。
「人民網日本語版」2011年4月11日