BRICSの第3回首脳会議が14日に三亜市で開催される。ブラジル、ロシア、インド、南アフリカ、中国の首脳が重要な国際問題への対応の調整、互いの協力の深化と拡大、BRICS協力体制の強化について話し合う。
今回の三亜サミットによってBRICSの互恵協力がさらに促され、国際社会における中国の発言力が高まり、よりバランスのとれた方向への世界の発展が促されると国際ウォッチャーは指摘する。
ロシア科学アカデミー極東研究所のオストロフスキー副所長は「(BRICSの)新メンバーとして南アフリカが初参加することから、三亜サミットは特別な意義を持つ。ブラジル、ロシア、インド、中国が南アフリカとどう相互作用するかは大きな見所だ」と指摘する。
■先進国と途上国の意思疎通を促進
経済のグローバル化が進行し続ける今日、BRICSを含む途上国と先進国との関係は決して「ゼロサム」ではない。反対に、双方間には立場の隔たりと同時に、互恵・ウィンウィンの一面もある。三亜サミットは先進国と途上国の協調の強化にも機会を提供する。
経済協力開発機構(OECD)のチーフ・エコノミスト、パドアン氏は「BRICS協力体制は重要な革新だ。この体制によって先進国と途上国が国際協力を強化し、発展のために一致協力するようになることを希望する」と指摘する。
インド・デリー大学のタークル氏は「BRICSはすでに基本的な協力システムを築いているが、反西側グループと見られることは望んでいない」と指摘する。
中国国際問題研究所の曲星所長は「BRICSは途上国と主要国との意思疎通の懸け橋、紐帯となって、南北対話、南北協力を強化することができる。BRICSは国際秩序に対して革命的転覆ではなく漸進的改革を行うことで、そのより合理的な方向への発展を促そうとしている」と指摘する。
■BRICS体制構築に寄与
三亜サミットによってBRICS体制の構築がどのくらい進展するかを現時点で正確に予測することは難しいが、その呼び声はすでにはっきりと上がっている。アナリストは、BRICS体制の構築の強化は国際社会でより大きな役割を発揮するうえでプラスだと指摘する。
ブラジルの外務次官は新華社の単独取材に「三亜サミットによってBRICSの協力体制が一層深まり、エネルギー、貿易、農業、食糧安全保障などの分野まで協力範囲が拡大する。各国は世界の重大な政治・経済問題における立場を調整し、BRICSの協力方法、さらに共同行動まで議論するだろう。BRICS協力体制は一層深まり、対話や協力は常態化、制度化が進み、さらに踏み込んだものになるだろう」と述べた。
「人民網日本語版」2011年4月13日