日本の読売新聞は17日、国連安全保障理事会の改革をめぐり、日本、ドイツ、インド、ブラジルの4か国(G4)の常任理事国入り阻止を図るイタリアを中心とする「コーヒークラブ」が16日、「反G4」会合をローマで開いたと報じた。
イタリア政府によると、会合には123カ国の代表が参加、ダイス国連総会議長や20カ国余りの外相をはじめ、中国と米国の代表も参加したという。G4ではドイツだけが招待された。
AP通信は16日、この日の会合はイタリアが召集し、G4の常任理事国入りは必ず失敗すると警告したと伝えた。ダイス国連総会議長は国連改革の必要性と緊迫性を強調、各国が国連改革の問題をめぐり争いを続けるなら、国連は周辺化し、国際的に重要な議題を他の機構が議論するようになると訴えた。また、どの国の国連改革案も支持しない立場を主張した。
「コーヒークラブ」の正式名は「コンセンサス連合(UFC)」。G4の常任理事国議席増などを柱とする決議案に対抗するため、イタリア、韓国、パキスタンなどの呼びかけで設立された。加盟国の代表がイタリア国連常駐代表部に集まりコーヒーを飲みながらこの件について議論していたことからそう名付けられた。UFCは常任理事国の議席数を増やしても安全保障理事会の効率向上にはつながらないとして、国際情勢の変化を反映しながら、非常任理事国10議席のみの拡大を主張している。