17日、マレン統合参謀本部議長はワシントン郊外の軍施設で陳総参謀長を歓迎する盛大な式典を催した。
陳炳徳・中国人民解放軍総参謀長による訪問を米軍側は手厚くもてなしている。だが陳総参謀長に軍基地4カ所を公開する日程に、議員の一部から不満の声が上がっている。ローラバッカー下院議員は「中国側が訪問するのは米国の先進兵器と軍事活動が含まれる場所だ。これは2000年に可決された中国軍による軍事交流を制限する法律に反する」と抗議した。人民日報傘下の国際情報紙「環球時報」が伝えた。
中国の軍事専門家・劉江平氏は18日「ハイレベル軍事交流の再開は両国・両軍の相互信頼と協力の強化に計り知れない意義を持つ。こうした雰囲気の中、ローラバッカー氏の発言は不適切に聞こえる。見学すれば『米軍の戦闘情報を獲得できる』というような氏の考え方はかなり素人だ」と述べた。
17日付米ワシントン・タイムズ紙はローラバッカー氏の言う「先進兵器と軍事活動の場所」とはネバダ州のネリス空軍基地を指すと報じた。米軍は同基地で、「レッドフラッグ」を含む定例戦闘訓練を行っている。ローラバッカー氏は「中国の陸海軍高官に重要な軍事基地を公開することはできない。例えばバージニア州のノーフォーク海軍基地、陸軍国家訓練センター、ネバダ州のネリス空軍基地だ。米空軍と『レッドフラッグ』の訓練が行われているからだ」としている。ローラバッカー氏からの異議に米軍は釈明。米統合参謀本部報道官は「訪問行程は安全確保および国の政策に合致するかどうかを確認するため、関係する全ての政府機関・省の審査を経ている」「中国の軍事代表団が適切な準備や整理を経ていない場所に足を踏み入れることはない」と強調した。
「人民網日本語版」2011年5月20日