国交より国民との親近感 中日首脳の大局観を求める

国交より国民との親近感 中日首脳の大局観を求める。 未曾有の被害をもたらした3月11日の東日本大震災から2カ月が過ぎた5月、定例の中日韓首脳会談開催日の前日、温家宝総理は、震災地域である宮城県、福島県への訪問を行なった。そこでは、民間人に対する国賓訪問の場が設けられ、一般の国民と触れ合う温総理の外交パフォーマンスが注目された…

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発信時間: 2011-05-25 11:34:58 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

未曾有の被害をもたらした3月11日の東日本大震災から2カ月が過ぎた5月、定例の中日韓首脳会談開催日の前日、温家宝総理は、震災地域である宮城県、福島県への訪問を行なった。そこでは、民間人に対する国賓訪問の場が設けられ、一般の国民と触れ合う温総理の外交パフォーマンスが注目された。「新華僑報」が23日伝えた。

5月21日、日本時間午前11時45分、温総理は政府専用機で宮城県仙台空港に降り立った。そこは3月11日に起こった東日本大震災の被災地であり、押し寄せた津波は、この空港の2階も冠水させるほどの凄まじいものであった。空港が使えるようになるのか、安全か否か、いずれも大きく取り沙汰された場所である。そして5月21日、温総理がこの空港から日本入りしたことは、日本の復興・再建において大きな支援となった。

専用機から降り立った温総理の服装は、スーツにネクタイではなく、紺色のジャケットといった軽装で、靴も運動靴であった。この様子は、3年前の四川省ブン川大地震において率先して現場へ赴き、陣頭指揮を取った時の様子を彷彿させるものである。国外でも「救援総理」という異名で報道されていたのは記憶に新しい。

温総理は震災地域の避難所を訪れ、避難住民への激励を行なっている。反中的なメディアとされる「産経新聞」の5月22日付掲載記事によると、温総理は避難所の住民に優しく声を掛けていったが、菅首相との友好演出には関心が薄かったようである。掲載記事によると、温首相と話をした女性(76歳)は「言っちゃ悪いけど菅さんより人情深い感じがした」、別の女性(57歳)は「温首相らに比べると(菅首相は)もの足りない」と述べたという。

地震当日、中国人実習生20人を避難させた後、津波に巻き込まれて犠牲となった水産加工会社「佐藤水産」専務、佐藤充さんについて、記者団の一人が温総理に訊ねたところ、その救出劇は中国でも大きく報道されており、温総理も注視していたことを明らかにし、「その行為を高く評価している。彼の行動は日本人と中国人の友好的な感情を示すものだ」と述べている。その言葉を発する温総理の表情は厳粛で、かつ畏まった言葉づかいであった。

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