在日本中国大使館ウェブサイトによると程永華駐日大使は1日、民主党国会議員の勉強会に招かれ、「チャンスを捉え、共に未来を図る」とのテーマで講演した。講演会は西村智奈美国際局長が司会し、岡田克也幹事長らが出席した。講演の骨子は以下の通り。
中日関係は重要だ。地政学的に見ると中日両国は一衣帯水の隣国であり、永遠に移転できない。歴史的に見ると中日両国は「和すれば共に利し、闘えば共に傷つく」との基本的啓示が得られる。現実的に見ると両国は共にアジアと世界に重要な影響力を持つ国で、共通利益が拡大し続けている。したがって、友好を続けていかない理由、協力を続けていかない理由は何らない。中日関係はゼロサム関係には断じてすべきでなく、互いに尊重し、理解と相互信頼を強化する関係、共通利益を拡大し、協力を深める関係、互恵共栄と共同発展の関係であるべきだ。長期的で健全な安定した中日関係の発展は両国および両国民の根本的利益に合致し、アジアと世界の平和・安定・発展にもプラスだ。
国交正常化から40年近く、両国政府・国民の共同努力の下、中日関係は全体的に長足の発展を遂げた。中国は中日関係を非常に重視し、常に対日友好政策を遂行し、日本を重要な協力パートナーと見なしている。日本側と共に努力して、新たな情勢の下で生じた中日関係の新たなチャンスをしっかりと捉え、勢いに乗って、両国の戦略的互恵関係の一層の充実と推進を図りたい。
現在中日関係は少なくとも3つの大きなチャンスを迎えていると私は考える。
(1)国民感情を深め、相互信頼を強化するチャンス
3年前の四川大地震と今年の東日本大震災は両国に多くの死傷者と経済的損失をもたらした。自然災害が隣国に与えた甚大な災難を中日両国民はわが事のように感じ、様々な形で相手国に心からの援助を尽くした。「困難な時にこそ真心を知る」。両国民間の実直な人道精神と広範かつ深い友好の基盤は「大愛に国境なし」の賛歌を奏でた。こうした事実は、いかなるいわゆる世論調査の数字よりも、さらに説得力がある。