----日本側に何を望むか。
われわれはできる限りのことをし、引き続き日本側に必要な支援を提供する考えだ。同時に原発事故問題において、(隣国が最も心配しているのは)放射性物質の排出と拡散だ。日本側が隣国の心配と人々の気持ちを理解し、中国を始めとする隣国の関係当局と、これまで以上に緊密な意思疎通と協力を続け、速やかに情報を伝えることを希望する。
----今後中日両国は災害関連の協力をどう進めていくか。
双方は救援活動の前期に良好な協力を行った。今後も災害関連の協力を力強く進めることが可能だ。第1に災害予測分野で共同研究を行い、情報交換やノウハウの共有を強化する。第2に緊急救援分野で協力し、緊急事態が発生した際は迅速に連携して対応し、被害を最小限に食い止めるべく努力する。今回の災害を見ると日本は隣国、特に中国との間にスムーズな緊急救援体制を構築する必要が大いにある。今回は中国側からの救援物資が東京に空輸された後も、速やかに被災地に届けられないという事態が起きた。したがって今後は物資や人道支援をスムーズに被災地へ輸送できるような仕組みを築くべきだ。
----エネルギー協力も大きな課題だ。
福島の原発事故が日本だけでなく世界全体の原発事業に重大な影響を与えることは間違いない。ドイツが典型的な例ではないだろうか。日本と中国は共に資源とエネルギーの輸入大国であり、双方はエネルギーの多様化、クリーンエネルギー、原子力の安全など関連分野での協力強化の方法について検討を強化する必要がある。
危機に直面した際、中国人は「危機を契機に転じる」方法を直ちに考える。では、どうやって今回の事故を新たな契機に転じるか。私が考えたのは、これを機に両国の経済貿易協力の構造転換と高度化を推進することだ。双方はエコ・低炭素・循環型経済の協力強化に力を入れるべきだ。私は曹妃甸の中日エコ工業パークこそ、こうした協力の良いモデル事業になると信じている。
----中日関係は昨年悪化したが、これをどう改善するか。