《35号投手温家宝》と温家宝総理の題字。日本僑報社提供
日本僑報社は6月26日に開催された東京漢語角(中国語コーナー)第194回交流会で、中国国務院温家宝総理自らサインをいれた《35号投手温家宝》という一冊の貴重な本を紹介した。それは、24日午後在日本中国大使館より日本僑報社の張景子社長へ託されたものであり、温総理から本書の翻訳者である趙新利氏宛の直筆サイン入りの本である。
温家宝総理は中国語版《35号投手温家宝》の扉ページにこう記している――「趙新利さん、素晴らしい出来栄えの訳本を、ありがとう。温家宝 2011年5月16日」
24日夜、日本僑報社は早速北京の趙新利氏に電子メールで伝えたところ、趙氏は温総理の力強く美しい書体に感動したと非常に喜んでいる。
日本光輝国際企画、酒井茂孝・周駿健・董廷玉三氏による《35号投手温家宝》日本語版http://duan.jp/item/058.htmlは、2007年12月に日本僑報社から出版された。これは、2007年4月に温総理訪日期間中の知られざる数々のエピソードをまとめたものであり、中でも温総理と立命館大学の学生達が行った“野球交流”は出版後中日双方の注目を集めた。日本僑報社の推薦により、日中友好人士として有名な小島康誉氏の随筆集『迷路悟道』の中国語版訳者である早稲田大学博士課程留学生趙新利氏に翻訳を依頼し、2008年3月に日本僑報社から中国語版を出版した。
《35号投手温家宝》を手に記念写真撮る漢語角参加者。段躍中撮影
26日の漢語角に参加した日中双方の人々は、趙新利氏の栄誉を口々に称えた。漢語角創設者である日本僑報社編集長兼日本湖南人会会長段躍中氏は、中国の総理から翻訳者への感謝のサインなど今迄例がないという。これは翻訳者個人の栄誉だけでなく、多くの海外華人と中国文化を愛する全ての外国の友人達の光栄でもある。この度の温総理の行為は、総理のきめ細やかで親しみやすい人柄だけでなく、海外華人と留学生への深い思いやりを表している。趙新利氏は日本留学期間中、日中翻訳学院で講師を勤め、中国語翻訳テクニックを教えていた。氏の訳文が温総理の賞賛を得たことで、中国語翻訳に従事しようと志す人々に大きな推進力となり、この華人出版史上の一大事件は日中文化交流に輝かしい一ページを添えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年6月29日