資料写真:米陸軍の最大の訓練基地を見学する陳炳徳総参謀長
資料写真:米国の大学で演説を行う陳炳徳総参謀長
中国人民解放軍の陳炳徳総参謀長は記者会見で米国への不満を露にし批判したが、米軍のマレン統合参謀本部議長が訪中中の米国内の態度からすると、われわれが想像するほど米国は「批判や自己批判」に対して開放的ではないようだ。
国際問題に詳しい陳丁立氏は「陳総参謀長の率直な発言に喝采を送るべきだ。中国は長い間ずっと言葉に気を使ってきた」とし、「米国は最初は慣れないかもしれないが、この発言には喝采を送るべきだ」と話した。環球時報が13日、伝えた。
「マレン議長に対し、中国の将軍が国防費の問題に関して米国を非難している」。多くの米メディアが11日以降、その行間に米国のメンツが失われたというニュアンスを漂わせ、マレン議長訪中の内容を伝えた。
ワシントン・ポスト(電子版)は、マレン議長訪中の写真を数多く掲載し、トップに「中国が国防費で米国に警告」の写真をもってきた。ボイス・オブ・アメリカは、「米国の国防費支出を中国が批判したのは初めて」と強調した。
ここ数年、米国など西洋諸国は中国の国防費が急拡大している、軍当局は透明性に欠ける、公開しているデータと実際の国防費の支出が一致しないといった批判をし、中国は不愉快かつ不公平に感じていた。そして今回、中国は機を見てついに反撃に出た。
神戸大学の国際関係に詳しい教授は12日、同紙の取材に、中国軍の指導者と外交官の違いが鮮明に現れた。軍の高官はYesかNoかはっきりしていて、度胸があると話した。
中国軍の高官による米国批判は中国軍の気質を示している。これは中国が過去に米国と戦ったことや、南中国海が中国にとって重要であることに関係している。
中国軍トップのこうした態度が中米の摩擦を悪化させることはない。中国は今、米国の銀行であり、銀行にお金を借りる時には誰でも笑顔を見せるものだと専門家は指摘する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年7月14日