政局の動揺と頻繁な首相交代をもたらしている大きな原因は、日本の選挙制度、政党派閥、金銭政治、および国内政治思潮と国際環境要因の相互作用だ。戦後日本政治・経済史の視点から見ると、1945年から1980年までの、政局が比較的安定していた時期は急速な経済成長期とほぼ重なる。1990年から2011年までの政局が動揺し、大多数が短命政権だった時期は、経済が停滞し、マイナス成長すら呈していた時期だ。ここに含まれる因果関係については、今後の踏み込んだ研究が待たれる。
来年は中日国交正常化40周年で、両国関係は改善の新たなチャンスを迎える。日本の指導者の言動は中日関係に対して非常に重要な影響力を持つ。今後の中日関係の健全な発展のためには、まず日本の新内閣および政府の各中国関係部門の公務員が中日間の4つの政治文書を学び直し、既存の共通認識や両国関係の原則を熟知し、かつ厳格に遵守して、政策の連続性と信頼性を確保することが必要だ。中日関係における重大な問題の経緯と両国のかつての指導者が問題を処理したやり方を理解し、経験や教訓を速やかに総括して初めて、「温故創新」が可能になる。
日本民族は偉大な民族だ。日本人は集団主義と犠牲の精神を持ち、粘り強く、かつ仕事に献身的だ。日本の盛衰の歴史は次のことを我々に告げている。国家の発展モデルが正しく、前進の方向が正しければ、日本民族はその強みを発揮し、世界の人々を驚嘆させる成果を上げる。反対に、国家の発展モデルが道を踏み外し、前進の方向を誤れば、日本民族はその強みを発揮すればするほど、急速に失敗へと転がり落ちていく。『論語』に曰く「君子は本を務む。本立ちて道生る」。ここにもう一句付け加えてもいいだろう。「小人は本を誤る。本誤りて道亡す」。日本の政策決定者が今後どのような選択をするか注視したい。
「人民網日本語版」2011年8月31日