日本の英字誌ザ・ディプロマット(電子版)は8月31日、米政府は中国の軍事力に関する最新報告によると、中国は危機衝突において相手の宇宙装備使用を制限・阻止する能力の拡大を検討していると伝え、これは中国が「スター・ウォーズ」のようなミサイル防衛システム計画に向け新たな一歩を踏み出すということだろうか?との疑問を投げかけている。
韓国紙・朝鮮日報はペンタゴンが米議会に提出した関連報告を引用し、2011年版中国軍事力に関する報告は「中国は大気の最も外層と、さらに外層の空間で使用可能なミサイル防衛システムを開発している。同システムはレーザー技術と運動迎撃技術などのハイテクを結合している」と伝えた。
「中国の軍事力と安全保障の進展に関する報告書」と題する同報告は過去12カ月の中国の軍事力の進展について評価、その中には潜在的な宇宙に関する応用プロジェクトも含まれる。昨年中国は記録を破る15回の衛星打ち上げを行い、その宇宙に関する情報収集、監視、偵察、測位、気象情報獲得、通信能力を拡張した。
報告は、「中国が2010年に打ち上げた9機のリモートセンシング衛星は民間と軍事の両方に使われる。このほか北京は同年、通信衛星2機の(1機は軍用、1機は民用)、気象衛星1機、実験用小型衛星2機を打ち上げ、2回目の月探査計画を実施した」と指摘。
宇宙技術の発展により、中国は通常の衛星通信や全地球測位システム(GPS)受信機の電波受信に影響を与える能力をつけてきている。同時に「中国は衛星を追跡・識別する能力の向上を図っており、こうした能力は宇宙応用を有効かつ精確に進める前提条件となる」としている。
米国や他国の軍事アナリストは、中国の軍事力に関する他の方面の情報は数多く掌握しているが、中国の実際の軍事的意図については明確な結論を出せずにいる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年9月5日