杭州市の行政機関を取材する外国人記者たち
国内外のメディア26社の記者30人余りが5日から9日にかけて南京、無錫、昆山、杭州、紹興、寧波の6都市を訪問し、現地の腐敗処罰・防止の取り組みを取材した。中共中央紀律検査委員会、中共中央対外連絡部、外務省など中央当局の組織した、地方の反腐唱廉(腐敗に反対し、廉潔な政治を提唱する)活動に関する外国メディアによる初の現地取材であり、米国、オランダ、エジプト、日本など10数カ国の外国人記者20人が参加したことが注目される。
■敏感な質問も避けず、必ず回答
各地ではまず現地の紀律検査委員会の担当者が説明会を開き、質問に答えた。取材では蘇州市の姜人傑元副市長、杭州市の許邁永元副市長が死刑を執行された件が何度も取り上げられた。浙江省紀律検査委員会の常務委員の丁世明・常務委員(秘書長)は質問に「許邁永が取り調べを受け、処分されたこと自体が腐敗問題の取締りにおけるわが党の決意を物語っている。われわれは反腐敗の仕組みと体制の革新を強化し、党員・指導幹部に対する教育・管理・監督を強化し、抜本的な腐敗対策の分野をたゆまず拡大し、制度建設と防止をより重視し、同様の事件の再発を防止する」と答えた。
オランダの国際ニュース専門局のマライヤ記者は最も積極的に質問していた1人だ。無錫市国土資源局の呉偉坤元局長が収賄で懲役15年の判決を言い渡された件について質問を受けた無錫市紀律検査委員会の林憶副書記(市監察局局長)は「呉偉坤事件は現在の反腐唱廉の鍵がトップに対する監督にあることを示している。これはわれわれが今後の権力の監視とコントロールにおいて研究し、解決しなければならない点でもある。現在すでに国土資源局は呉偉坤事件で明らかになった欠陥について制度上の対策を講じた」と答えた。マライヤ記者は「今回の取材で、地方官僚は自らの問題を敢えて明らかにし、自らについて語った。評価すべき姿勢だ」と述べた。
パキスタン通信社のマスード記者も今回の取材を積極的に評価し、「腐敗対策は世界にとって難題であり、どのような前進措置にもプラスの意義がある。例えばコップに水が半分ある時、楽観的な人は『やった、まだ半分ある』と考え、悲観的な人は『しまった、もう半分しかない』と考える。われわれは中国の腐敗対策の進展を積極的に受け止め、その努力をより多くの人々に紹介すべきだ」と述べた。
「人民網日本語版」2011年9月19日